Web・IT: 2007年11月アーカイブ
日本で一番見られているWebサイトはどこなのだろうと考えることがあります。
実際のところはわからないですが、Yahoo! JAPAN(以下、Yahoo)でしょうかね、やっぱり。
多くの方がポータルサイト(Webサイトを巡る際の入り口として使われるサイト)として、ブラウザのホーム(起動時に開くページ)に設定していそうです。
すでにご存知の方が多いかとは思いますが、Yahooは2008年1月1日にトップページデザインのリニューアルが予定されています。
大多数の人に利用されているサイトであるYahooのリニューアルは、Web関係の仕事をしている方にとってはかなりのビッグニュースでしょう。
その理由として、注目を集めるYahooの新デザインは「良いデザインの要素」がぎっしり詰まった教科書と考えられるからです。
ポータルサイトのリニューアルというのは、大きな冒険です。だって、よく使われているが故に現在のデザインが浸透しているわけですから。
それをわかっていて行われるリニューアルですから、デザインに際して、多大な検討がなされているはずです。
また、Yahooのニューデザインが今後の「良いデザインの要素」の指針となる可能性が高いだろうことも、Web業界のビッグニュースと考えられる理由です。
人は使い慣れたものを基準として行動します。
たとえば、ネジを回すときに回す方向を特に考えなくてよいのは、慣れているからです(規格がしっかりしているために慣れさせられているという方が正しいですかね)。
漫画を読むときにコマの順番に悩まないのも、慣れているからです。下から上にコマを読み進める漫画があったなら、読む側はかなり抵抗があるでしょう。
日本でネットをする方の大半が利用するであろうYahooのデザインは、その大半の人にとってのWebデザインの基準となり得ます。
Yahooの仕様(ボタン名称や位置、カスタマイズ可能な範囲、色合い)を参考にすることが、ユーザビリティに優れたサイトを作る上での近道となることが考えられるわけです。
そんなYahoo、新トップページのベータ版が公開されています。
Yahoo! JAPANトップページ(ベータ版)‐ガイドツアー‐
良し悪しを説明することは避けますが、これが今の流行なのかなって感じですね。
mixiのニューデザインもそうでしたが。
全体的に透明感ある印象になっていて、また、横幅が広い。
横幅については、従来は800px以内が良いとされてきました。
以前一般的だった画面解像度が1024×768で、その解像度にてブラウザの左側に検索ボックス等を表示した場合、横800pxを超えるとブラウザを全画面にしても表示しきれないことが多いからです。
ただ、今はディスプレイの解像度も上がり、800px以内だとこぢんまりとした良くない印象を与えてしまうことが多くなってきています。
そのため、横幅が広いサイトが増えてきているようです。
リキッドデザイン(ウィンドウサイズに合わせてサイズが変化するデザイン)にするのも一つの手です。
余談ですが、よく見かける単語「ベータ版(βversion)」これは開発途中バージョンの意味です。
正式リリースのためのプロトタイプ的な意味合いでしょうか。
mixiは今でもベータなのですね。ただ、最近は「常に進化し続ける」という意味でβを使うことが多々あるので、その意味かもしれません。
ちなみに「アルファ版(αversion)」は初期バージョンの意味です。
さらにちなみに「ガンマ版(γversion)」は開発最終バージョンの意味です。
またさらにちなみに「RC版(Release Candidate version)」は出荷候補バージョンの意味です。
それぞれの明確な区分はおそらくプロジェクト毎に異なるでしょう。
Wikipedia ポータルサイト
ユーザビリティ
Web Create Station ‐ リキッドデザイン:用語辞典‐
Wikipedia ベータ版