北京五輪男子4×100mリレー(4継)銅メダル

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北京オリンピック開催中です。
日本人選手も、日本国外の選手も、とにかく素晴らしきアスリート方の活躍にたくさん感動与えてもらっています。
まだ開催中ですが、個人的に超めちゃくちゃ嬉しかったのが、陸上の男子4×100mリレーの銅メダル。
日本が短距離種目でオリンピックのメダルをとる日が訪れるとは……。
しかも、4人の高速ランナーが必要なリレー……いや、リレーだからこそなのか。
オリンピックのトラック種目でのメダル獲得は日本男子史上初なんです。
女子を含めても人見絹枝さん(金栗四三さんと並ぶ陸上界の偉人)以来の80年振りですよ。
本当に本当に日本陸上界悲願の短距離でのメダルです。

100メートル競走の世界記録が9秒6台に突入した現在、いまだ日本は9秒台の世界に到達できていないです。
世界で初めて電動計時で9秒台が出たのは、1968年のジム・ハインズ選手の9.95です。つまり、日本のスプリントは世界から40年以上遅れているということになります。
これはもはや体格的にどうにもならない部分でしょう。
でも、そんな短距離走に不向きな身体でありながら、4人の力を合わせて世界の表彰台に立った……これはものすごく素晴らしいことです。

バトンパス技術がもたらしたメダルであるということがメディア上で言われています。
これ、小学校の運動会をイメージしている人にはいまいちぴんと来ないかもしれないですね。
4×100mリレーのバトンパスは、好タイムを出すためにはかなりの難しさがあります。
今回のオリンピック含め、強豪チームがバトンパスで失格になることが多発している状況からもわかるでしょう。

全力疾走している中でバトンを渡す。受け取る。
次の走者がスピードに乗ったタイミングで渡す。現在の走者が次の走者に追いつけないなんてこともありえます。
また、それぞれの走力を比較した上で、各自が走る距離を調節する(もちろん20メートルのバトンゾーンの中でバトン引継ぎをします。つまり、極端な話、2走や3走は120メートル走ることができます。直線を走る選手が長い距離をとるのが一般的です)。

世界がオーバーハンドパス(バトンを上から渡す。距離を稼ぎやすい)主流の中、こだわり続けたアンダーハンドパス(バトンを下から渡す。腕を上げる動作がないため加速しやすい)で見事にメダルまで到達しました。


塚原直貴選手、末續慎吾選手、高平慎士選手、朝原宣治選手、みんな見事でした。
個人的には朝原選手の活躍が最も感慨深いです。
ずっと日本短距離界をリーダーとして引っ張ってきた朝原選手、100mでの9秒台と個人種目でのファイナリスト(決勝進出の8名)はなりませんでしたが、リレーでのメダル獲得、本当に感動しました。
何度も引退かと言われ続け、おそらく自身も深く悩み、それでも走り続けて現在は36歳です。
4度目のオリンピック、ついについにです。

個人個人の40年分の遅れを、団結力で補って獲得したメダルです。
選手の皆様、お疲れ様です。
そして、感動をありがとうございます。
心より深くお礼申し上げます。

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