東京箱根間往復大学駅伝競走(箱根駅伝)往路
皆様、正月といって思いつくものはなんでしょうか?
お年玉、餅つき、お金を引き出すのを忘れていて銀行に行ったらATMコーナーのシャッターが下りていて唖然とする気持ち……。
まあ、人それぞれだと思いますが、わたしはやっぱり箱根駅伝を思いつきます。
正式名称は「東京箱根間往復大学駅伝競争」で、関東地方にある大学による駅伝大会です。
知らない人はきっといないでしょう関東における正月のビッグイベントですね。
関東限定の大会なのにこれだけの知名度がある理由は日本テレビの力だったり、開催時期だったり、「出雲駅伝」「全日本大学駅伝」に次ぐ三大駅伝の最後だったり、様々だと思いますが、やはり純粋に走者の全力が感動を呼ぶということが最も大きな、そしてある意味唯一の理由でしょう。
「駅伝のたすきは命より重い」という言葉を聞きます。実際に命より重いかどうかは別として、それぐらいの気持ちで走っているのだと思います。
駅伝やリレーは走るときは一人一人のため、野球やサッカーと比べると団体競技のイメージが薄いかもしれないですが、そんなことはないです。
一人ずつの繋がりだからこそ、団体としての重みがあると思うのです。
今年の箱根駅伝も見所満載でしたが、まずはやはり一区東海大「佐藤悠基」選手の快走でしょう。
実力派揃いと呼ばれる世代の代表格、さすがの走りでした。一区で二位に4分差というのはとてつもないの一言です。
しかも、平成6年にあの「渡辺康幸」選手が立てた記録を更新しての区間新です。
渡辺康幸選手といえば箱根駅伝市場に残るビッグスターでした。社会人後に少し不完全燃焼だったということが残念ですが、その偉大な選手の記録を塗り替えての区間新、すごいです。
二区もあるいはあの順天堂大学の三代直樹選手の区間新(同じく渡辺康幸選手の記録を塗り替えての区間新でしたが、当時、かなり騒がれましたね。二区の渡辺康幸選手の記録はしばらく抜かれないだろうと言われていたので)を塗り替えるのではと思いましたが、残念でした。でも、素晴らしい走りでした。
三区は中央大学「上野裕一郎」選手の激走、四区は順天堂大学「佐藤秀和」選手の「五区へ少しでも良い順位で繋げたい」「去年の借りを返したい」という気持ちが出た走りが記憶に残ります。
そして、一区の「佐藤悠基」選手と並ぶ今大会のスター選手、二年連続箱根の金栗四三杯(最優秀選手)順天堂大学の「今井正人」選手が走った五区の山上り。
序盤続いた日体大のスター「北村聡」選手との並走、そして9km地点以降、北村聡選手を置き去りにしての力強い走り。見事区間新を叩き出し、往路優勝、何度も何度も実況が「山の神」という言葉を持ち出していましたが、まさにそんな印象の素晴らしい走りでした。だって、区間二位以降に2分以上のタイム差ですよ。すごいです。
さて、明日の復路はどんなドラマが待っているでしょうか。
総合優勝は果たして……。
日本テレビ『東京箱根間往復大学駅伝競走』
スポーツナビ 箱根駅伝 第83回(2007年)
Wikipedia 東京箱根間往復大学駅伝競走
Wikipedia 渡辺康幸